FXでは外貨の取引を行いますが、実際に外貨の取引が行われている市場を為替市場と呼びます。為替市場と呼ぶのですが、実際にどこかに市場があるわけではありません。株式市場といった場合、多くの場合には証券取引所を指します。証券取引所には市場が整備されていて、取引は基本的に証券取引所で行われます。
ですから、株式市場というものがどこにあるのかを知ることはできますが、為替市場といった場合にはこのようなものはありません。世界中の取引を総称して為替市場と呼びます。その中心的な役割を果たしているのがインターバンク市場です。インターバンク市場は、金融機関同士が取引を行う市場です。
銀行や機関投資家など参加していて、個人では取引はできません。為替レートとしてニュースなどで提供されるレートは、インターバンク市場で形成されているレートを指します。FXで取引をした場合、まず取引業者と取引をすることになりますが、この取引業者はカバー先として為替ブローカーなどと取引していることが多いです。為替ブローカーはインターバンク市場で取引していますから、FXで取引をした場合でもインターバンク市場に間接的につながっています。
外貨預金なども同じで、銀行で取引をすれば、それは銀行を通じてインターバンク市場につながっています。ですから、インターバンク市場が為替市場と言っても良いですし、インターバンク市場につながっているすべての取引が為替市場と言っても良いのです。